ヒビコレ

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観劇記録 劇団第二黎明期公演「TEN POINT]

10月2日 シアター西堀DOMOにて

 一人のボクサーとそのトレーナーの成長期的なストーリーの二人芝居。

 とにかく内藤さんとシダさんの二人の存在感のぶつかり合いが楽しい。内藤さんはいつもの芝居で見せるギラギラとした存在感でなく、普通の感情を持ちながら、才能に恵まれている人。シダさんはつかみどころがなく飄々としているが、そこから時折見せる弱さが、見ている者の胸を打つ。

 さまざまな立場からこの2人のやり取りを楽しむ1時間。

 あととにかく、内藤さんのフィジカルが素晴らしい。ボクサーが成長していく過程の見せ方もすごいし、何よりもあれだけシャープに身体が動くってのが見ていて楽しい。

 トレーナーならずとも、弱虫ペダルの小毬クンのように「に、にくー」と叫びたくなるような感じ。

 それとネタバレになるかもしれないが「TEN POINT」というタイトル。
 あまりにも僕の中では常識的であった馬の名前。
 芝の上でのストーリーとその存在感、そして死にざま。それらをキチンと知ってからもう一度、芝居を重ね合わせると楽しい。

 内藤さんとシダさんの関係が、競走馬と調教師(小川佐助)であったのか、ジョッキー(鹿戸明)であったのか、ライバル(トウショウボーイ)であったのか、それを意識しながら見るのも楽しい。